コラム 【ザ・階段】#3

コラム【ザ・階段】
海へ続く階段(高知県)

小さな船着き場

 路面電車で終点に着くと、そこは潮の匂いが漂う海のそばでした。”最果ての地”感丸出しというか、ダンプカーの交通量が多い乾いた感じの場所で、ぱっと見で海は見えませんでした。ただ、背が高くて分厚そうなコンクリートの壁が寂しい幹線道路沿いに続いており、「あの向こうは海なんだな…」と思わせるような場所で、どこか乗り越えられそうな場所を探してみました。すると、その壁をまたぐような感じでステンレスの階段が幹線道路の歩道から伸びていました。近付いてみると特に立入禁止の注意書きや鎖による閉鎖なども無かったので周りを少し気にしながらステンレス階段を上っていき壁の向こうを覗くと・・・、予想もしなかった光景が!

 そこは小さな船着き場で、潮の満ち引きを考慮したような海に入っていくコンクリートの階段があり、その脇にはステンレス製の桟橋がありました(写真)。どうやらここは小さな船専用の船着き場で、趣味か漁師さんかは分かりませんが幾艘もの小型船が停泊していました。海へ続く階段の下の方は絶えず海水がかかるようで、踏面は苔だか泥のようなものでぬるぬるしていて、滑るんだろうなぁ…って感じ。でもこの階段のゆったりと海に続く感じの構成と、この階段に対して90度ずらした位置関係の中段の階段のちょっと余裕のない感じ、壁を乗り越えるステンレスの階段の無関係な態度…みたいな感じ、この配置はなかなか格好いいと思いました。思わぬところでの階段3種の共演でした。

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